リユースオイルとは
2022-03-22
前回の続き
(4)再生の方法と手順について
▼再生復元方法の指針づくり
劣化油は新油に比べて前記(3)の様に変化してきております。
そこで、再生工程に入る前に物理的・化学的分析を行いその本質を調べ、これにもとづいて再生復元の仕方の方針を定める必要があります。
▼再生復元の具体的な方法及び効果
① 脱水+ろ過処理(ろ過助剤併用)
ろ過処理では、油の添加剤にほとんど影響を与えず、油中の酸化劣化を促進させる媒体(金属粉・水分等)を取り除きます。これにより、現在使用されている油の劣化速度を抑制します。
② 脱水+白土処理ろ過
油中の酸化劣化を促進させる媒体(金属粉・水分等)と酸化劣化物(ガム状物質及びその中間体)を取り除くことにより、油性が向上し、抗乳化度の改善、全酸価(酸化劣化物)の低減、色相の改善、並びに酸化安定度(RBOT)においては20%ほどの向上がなされます。
これにより、現在使用されている油の劣化程度の改善がなされます。
③ 再添加
①②の処理後、更に新油並の状態にして油を使用される場合には、粘度調整あるいは各添加剤(極圧剤・油性向上剤・錆止め剤・金属不活性剤・抗乳化剤・酸化防止剤・泡消剤等)を添加することにより、様々な性能の向上及び泡立ち抑制等が可能となります。
▼再生復元の具体的な方法及び効果
① 脱水+ろ過処理(ろ過助剤併用)
ろ過処理では、油の添加剤にほとんど影響を与えず、油中の酸化劣化を促進させる媒体(金属粉・水分等)を取り除きます。これにより、現在使用されている油の劣化速度を抑制します。
② 脱水+白土処理ろ過
油中の酸化劣化を促進させる媒体(金属粉・水分等)と酸化劣化物(ガム状物質及びその中間体)を取り除くことにより、油性が向上し、抗乳化度の改善、全酸価(酸化劣化物)の低減、色相の改善、並びに酸化安定度(RBOT)においては20%ほどの向上がなされます。
これにより、現在使用されている油の劣化程度の改善がなされます。
③ 再添加
①②の処理後、更に新油並の状態にして油を使用される場合には、粘度調整あるいは各添加剤(極圧剤・油性向上剤・錆止め剤・金属不活性剤・抗乳化剤・酸化防止剤・泡消剤等)を添加することにより、様々な性能の向上及び泡立ち抑制等が可能となります。
上記の①②の処理では回復出来ない項目を補う為に、再添加して油を復元させる効果があります。
④ 化学処理
必要に応じて酸処理及びアルカリ処理を行います。処理後の副産物(硫酸ピッチ等)の産業廃棄物が生成されるため、今日ではあまり行われない工程です。
▼処理前に対する処理後の項目別効果
(油種別の比較は(5)を参照のこと)
④ 化学処理
必要に応じて酸処理及びアルカリ処理を行います。処理後の副産物(硫酸ピッチ等)の産業廃棄物が生成されるため、今日ではあまり行われない工程です。
▼処理前に対する処理後の項目別効果
(油種別の比較は(5)を参照のこと)
▼潤滑油添加剤の一般的用途
◎ 必ず添加されるもの
〇 通常添加されるもの
△ 場合により添加されるもの
(5)再生工程における性状の推移及び要求規格との対比
(6)再生復元油の観察と評価
白土処理工程までの目的は、脱水、夾雑物除去、抗乳化度(水分離性)の回復です。
上記の結果より、目的が達成されたことが明確です。
特に抗乳化度の回復は、白土処理を行うことにより向上します。ろ過のみの場合より効果ありです。
また添加剤の劣化や消耗も、ろ過処理では回復いたしません。したがって、極圧剤や酸化防止剤、泡消剤等を油に再添加します。
再添加を行うことにより、四球試験、RBOT、泡立ち性能等の回復がなされます。
上記の結果からもはっきりとした差が出ておりますが、再添加を行うことは、結果的に使用油を新油と同程度まで回復させ、オイル寿命を延長させます。
再生復元のメリットは、コストダウンにも直結致します。それは、元来廃棄されているはずの使用済みオイルが極めて安価な再生費用でもう一度使用できるという事です。
この事からも、劣化潤滑油の復元利用の意味は大変大きいといえます。
また、使用済みオイルを再生しもう一度使用する意識が生まれ、使用者側の一歩進む潤滑管理レベルとなります。
現代は、企業も環境に対する配慮を行うことが自主的にかつ包括的に行われる時代です。
潤滑油の再生は目の前に存在する様々な環境問題を解決するため有力な策の1つです。
今後、弊社の活動がその一助となる様に努力して参ります。